防水工事の工法について

塗り物系と張り物系

塗り物系と張り物系

防水工事にはいくつもの種類、工法があります。大きく言えば塗り物系と張り物系に分けることができますが、「河井防水工業」はどの防水工事にも精通しています。私たちが施工することが多い代表的な防水工事方法をご紹介していきます。

 

1. ウレタン防水

特徴

ウレタン防水は、ポリイソシアネートという主成分と、ポリオールという硬化剤を攪拌した液体を塗布して行う、「塗り物系」の防水です。ウレタンは下地の状態に馴染みやすい特徴があり、水密性が高いため、水漏れもしにくいことが知られています。また、施工費用も比較的安価なことから広く使用されています。

ただし、素人目にはきれいに仕上げることが難しくないことから、熟練度が低い業者でもある程度キレイに施工できるため、工事の質が判断しにくいという特徴もあります。依頼する際は、工事実績が多いことや、質問に親切かつ適切にこたえられることなどから業者の質を見抜きましょう。

種類

ウレタン防水にはいくつかのやり方がありますが、大きく分けると「密着工法」と「通気緩衝工法」に分けられます。

「密着工法」は、下地にウレタンの防水剤を塗り、補強布を貼り付けた後に再度ウレタン防水剤を塗布します。最後にトップコートという仕上げ材を塗って施工終了です。

工事時間が短く、費用も安く抑えられますが、下地をしっかり乾燥させないままウレタンを塗ると、中に残った水分が温度差で膨張収縮を繰り返して、劣化を早めます。

「通気緩衝工法」は通気緩衝シートを使うことで、下地に水分があってもウレタンを劣化させない方法です。「密着工法」より工事価格は上がりますが、水分の影響を受けないので、長いスパンで見れば安く済む場合もあります。信頼できる業者に相談して、適した方法を選びましょう。

 

 

2. アスファルト防水

特徴

アスファルトは非常に古くから人類が防水に用いてきた歴史があるため、非常に信頼性が高く、近年になっても研究が続けられている身近な素材です。

種類

アスファルトによる防水には大きくは以下の3つの種類があります。

「熱工法」
アスファルトを高温の窯で溶かし、液状にしたものと、ルーフィングというシート状にしたものを交互に積層して防水する方法です。高温で液状になったアスファルトが常温になると固体化することを利用した方法ですが、現場で高温の窯を扱うので安全上の注意が必要なこと、高温化することでアスファルトの臭いが立ち込めることなどの問題もあります。

「トーチ工法」
改質アスファルトという素材を使ったルーフィングシートの裏面と、下地をトーチバーナーで熱しながら貼り付けていく方法です。バーナーを使うので安全上の注意は必要ですが、熱工法に比べれば注意点やにおいの弊害も圧倒的に少なくなっています。

また熱工法より工程が少なく一見簡単なように見えますが、熟練した技能がないと雨漏りなどの防水不良につながります。「河井防水工業」はこの工法を30年以上も行っているので、揺るぎない実績と自信を持っています。トーチ工法なら私たちにお任せください。

「常温工法」
アスファルトルーフィングを接着剤や溶剤を使って下地に張り付けていく方法です。火を一切使わないので、安全性とにおいの少なさでは他の2つの方法より優れています。

 

3. 塩ビシート防水

特徴

シート状の塩化ビニールを下地に接着していく方法です。対候性、耐熱性が高く、紫外線や温度変化などの影響を受けにくいメリットがあります。また耐摩耗性もあるので歩行に向いており、ベランダやバルコニーの使用に適しています。外観の良さや、延焼しにくさなどからも一般住宅に適しています。

施工方法

塩ビシートを専用の金具で固定していく「機械的固定工法」と、「接着工法」などがあります。「機械的固定工法」では既存の防水が劣化していてもそれを撤去せずに上から施工することが可能なので、工事期間の短縮、費用の低減につながります。

 

4.FRP防水

特徴

ガラス繊維で強化したプラスチックを使った防水工事方法です。FRPは強度と耐久性、防水性が高いことから船の外装などにも使用されています。

防水としては一般的な屋上、工場の床、住宅のベランダやバルコニー、プールなどに使用されます。また軽量であること、耐熱性があること、シームレスな仕上がりが作りやすいこと、硬化が早いので施工期間を短く設定しやすいことなど、数多くの利点があります。

一方デメリットとしては紫外線に弱く、直に太陽光などを受ける環境ではひび割れを起こしやすい特性があります。しかしこの特徴はトップコートという仕上げ剤を塗ることでカバーできます。

地震の揺れが大きい場合はヒビが入るという欠点もあります。

施工方法

施工を行う際はサンダーなどで下地を綺麗にしておくことが重要です。その後下地に合わせたプライマーをムラなく塗り、FRP専用下塗り剤を塗布します。そこにガラスマットを貼り、しっかり脱泡(空気を抜く作業)を行います。脱泡が上手くできていないと早い段階で劣化する原因になります。

この後、再度サンダーでケレン、ガラスマット貼りを2回繰り返し、最後にトップコートを塗ったら完成です。

 

まとめ

防水工事の代表的な工法をまとめました。それぞれの方法に向いた状況や向いていないシチュエーションがありますから、どの方法を選ぶかにはしっかりした知識と、豊富な経験が必要です。

私たち「河井防水工業」は防水工事のプロフェッショナルとして、全ての工法に精通しており、状況に応じた適切な選択ができます。防水工事はお客様にとっては正しい工程や材料の選択などが判断しにくく、施工完了と同時に欠陥が見えるようなものでもありませんから、残念なことにしっかりした技術を持っていない業者も存在します。

私たちは30年以上もお客様の評価を受けて防水工事を続けていますので、どんな作業でも引き受けることができます。防水工事を検討されている方は、ぜひ「河井防水工業」にご連絡ください。