防水工事の目的と意味

防水工事の重要性

防水工事の重要性

建築物は本来、雨水などが侵入しないように作られていますが、いくつかの原因で水が侵入してくることがあります。雨漏りや、床下・床上浸水の原因やそれによる被害を説明した上で、それによっておこる問題をまとめていきます。

 

1. 雨漏り・浸水の原因

雨漏りの直接的原因

雨漏りが起こるには多くの原因がありますが、建築物は雨漏りがしないように作られていますから、雨水が侵入してくる場合は何らかのアクシデントが起こっていると考えるべきでしょう。

考えられることは、スレートの割れ、漆喰(しっくい)の崩壊、スレートや板金などの屋根材の浮き、コーキングなどのシール材の破れ、谷樋が外れているなど様々です。

雨漏りの間接的原因

上記の破損の原因は、台風などの暴風雨で屋根材が剥がれ落ちるケースや、風などで落下してきた物体が衝突したことによる破損、年数がたったことによる材料の劣化などが考えられます。

雨漏りの原因はこのようにさまざまです。誰が見てもわかるような明確な破損は少なく、多くの場合プロによる診断が必要です。原因が複合的な場合もありますし、そもそも屋根の上に上がることには危険も伴いますから、雨漏りが発生している場合、診断や対策はプロに任せることをお勧めします。

床上、床下浸水の原因

■ 配管(給水管や配水管)からの漏れ
キッチン、風呂、トイレなど、給排水を必要とする場所には、必ず水が流れるための配管があります。配管は金属や樹脂などさまざまな素材を使用しています。それらは年数がたったことによる劣化や腐食、地震、凍結などによってひびが入ったり割れたりすることがあります。また配管ねじのゆるみやシール材の部分からの漏れも起こります。

蛇口の周辺など見えるところなら誰しもすぐ修理を検討できますが、床下などの見えない部分で破損していると知らないうちに床下が浸水しているということもあります。

■ 雨水の侵入
建築物そのものや周辺の排水溝が健全な状態なら、雨水が無制限に建築物内部(床下を含む)に侵入してくることはありません。しかし排水溝が詰まっていたり、流れきれないほどの大雨が降ったりすれば、本来は川や側溝などに流れ込むべき雨水が、床下または床上に流れ込むという事があります。

また、家の外壁に亀裂やすき間がある場合や基礎の継ぎ目、換気口からの浸水などもあります。配水管の破損と同様に見える部分への浸水はすぐに対応できますが、床下浸水はなかなか気づかないことが多く、発見した時にはカビが繁殖していたり、家屋の部材が腐食していたりすることもあります。

■ 地下水や湧き水
地下に水脈がある場合などは、いつの間にか浸水していることもあります。この場合、基礎の作り方によって対応が変わりますので、実績を持つしっかりした業者に対策を依頼しましょう。

■ 結露
一般的に建築物の床下は、換気や基礎断熱などを適切に行うことで、結露を防いでいます。しかし、時には換気が不十分なケースがあり、結露が生じることがあります。結露というと窓が曇る程度の水量を想像される方が多いと思いますが、時には水たまりができるほどの水量になることもありますから、油断はできません。

床上なら水があることは明確ですが、床下浸水は気づかないうちに起こっていることがあります。かび臭い、異臭がするなど、気になることがあればぜひ当社にご相談ください。

 

2. 雨漏り・浸水を放置するとどうなるのか

大事な建築物の劣化を早める

雨漏りなどを放置していると、木材は腐食しますし、乾燥していない木材には菌が繁殖したり白アリが住みついたりしやすくなります。また、木材に限らず、ねじや接続部品、鉄骨などの金属は水分によって錆びていきます。鉄筋コンクリートなどであれば水分に強いというイメージをお持ちの方もおられるかもしれませんが、内部の鉄筋は鉄でできていますので、水分が多い場合、内部の鉄筋が腐食することもあります。

外壁や構造材だけでなく、内装や家具にも沁みやカビが発生することがあります。さらに電気配線が水にぬれると、漏電のリスクを高めます。最悪の場合、火災の原因にもなりますから、浸水を甘く見てはいけません。

どのような素材、建築様式であっても雨漏りや浸水を放置していてプラスになることはありません。浸水に気づいた場合、早めに対応することをお勧めします。

健康被害

木材や壁紙が水分にさらされていると、カビや雑菌が繁殖する原因になります。それは見た目の悪さだけでなく、そこにいる人たちにもアレルギー症状が見られるなど、健康上の問題も発生しかねません。特に抵抗力が弱い小さいお子さまや高齢の方が住んでいる家では注意しましょう。

 

まとめ

ここまで書いてきたように、建築物にはいろいろな原因で水が侵入してきます。建物内が浸水することにより、建造物を支える柱や梁が腐食・錆により劣化していき、最悪の場合建物が崩壊する可能性すらあります。

また、漏電による火災や、住んでいる人への健康被害など、浸水による影響はマイナス以外ありません。ですから屋根や床の浸水を確認した際は、早急に原因を突き止め、根源となる場所を修繕する必要があります。

健康で健全な生活を維持するためにも、大切な建築物を長く使用するためにも、気になることがあれば、ぜひ「河井防水工業」にご連絡ください。