雨漏りとは、天井などから雨水が屋内に侵入してくることを言います。居室にポタポタと水滴が落ちてくるようなら誰もがすぐに修理を考えるでしょうが、実は気づかない間に起こっている「隠れ雨漏り」という現象があります。
このコラムでは「隠れ雨漏り」がどんなものなのかを解説し、その弊害をまとめた上で、対策まで解説します。雨漏りが起こっているけど業者に頼んでもなかなか改善できない、そんな方におススメの情報もありますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
隠れ雨漏りって何?
雨漏りが起こっている場合、誰もが屋根の不具合を考えるでしょう。瓦やスレートがずれたり、はがれたりしていないか、などを見ようとして屋根に上がってみても、原因がわからない。また、雨が降れば必ず浸水するというわけではなく、台風などの風が激しい時だけ浸水する…それは「隠れ雨漏り」かもしれません。実は室内への雨漏りは屋根からだけではなく、外壁の破損個所やサッシ周辺、ベランダやバルコニーなどの破損からも起こることがあります。
これらは風を伴わないわずかな雨では起こらなくても、その破損個所にたたきつけるように風雨が当たった場合にのみ屋内に浸水してくるということがあります。さらに厄介なことに、雨漏りは複合的な原因で起こることもあります。また、サッシから浸水してその部分に水が垂れていれば原因の特定は簡単ですが、外壁から浸水して内壁を伝い部屋の中央で水滴が落ちている場合などは特定が困難になります。
そしてこれらは、特定の方向から吹く風と激しい雨が伴う時だけ現れる現象なので、問題個所の発見が難しいという点でも手ごわいと言えます。
雨漏りによる建物被害
雨漏りは建物の劣化を早めます。木造であればまずカビが発生し、その後「木材腐朽菌」という菌が繁殖し始めます。この菌は温度が3~45度、湿度が85%以上、木材の中に含まれる水の比率が25%以上、といった環境が整えば繁殖を始めます。人間が好む温度が含まれているので、湿度と木材が湿った状態が整えば、菌が繁殖しやすくなるということです。木材腐朽菌は木材の成分を餌として増えていきますから、その分だけ家を支えている木材は痩せていくことになります。
木材腐朽菌によって木材の重量が1割減ると、その木材の強度は4割も下がるという調査結果もありますから、雨漏りを見逃すことは非常に危険です。
また、雨漏りが起こっているとシロアリが住みつきやすくなります。シロアリは湿気が多く、風通しが悪く、光が当たらない場所を好みますから、床下や屋根裏などに水分があればその環境がそろいます。シロアリは木材をエサにして繁殖しますから、雨漏りしている木造家屋はシロアリにとって最適な環境がそろっているわけです。
さらに雨漏りは木材だけに悪いわけではありません。金属も湿気があれば錆びやすくなりますから、鉄骨やねじ、取り付け金具など、あらゆる部分にダメージが及ぶことが考えられます。
雨漏りによる健康被害
カビ
カビは湿気が多い場所を好みますから、雨漏りがしている屋根裏などはそれに該当します。カビにもたくさんの種類がありますが、湿度が高いことを好むカビが多く、湿度60%で発生、80%を超えると繁殖することが多いと言われています。
浴室や流しの周りはこの環境ができやすいので、カビが発生しますが、通常居室内にはこれほどの湿度が保たれる場所はあまりありません。しかし雨漏りが発生していれば、カビが発生しやすい環境が整ってしまいます。
実はカビそのものは身の回りにあふれていて、わずかな量ですぐに危険が伴うという訳ではありません。しかし繁殖するとアレルギーの原因になりますし、抵抗力が低い子どもや高齢者は、肺の中に侵入したカビが増殖して、悪い場合は命を落とすこともあります。
精神的ダメージ
数値化はできませんが、雨漏りによってシミなどが出来ている場合、住んでいる人にとってストレスが発生します。誰にとっても家は休息したり食事をしたりする心休まる場所ですが、そこにシミや雨漏りがあればどうでしょう。特に大金を掛けて建てた家であれば、腹立たしい思いも生まれ、ストレスは増大するでしょう。
もし雨漏りの可能性を感じたら、できるだけ早く信頼できる防水工事業者に連絡しましょう。防水工事を行っていればどこでもよいという訳ではありません。調査能力があり、施工するための機材や知識、経験を持っている工事業者でなければ、原因の究明が難航して、更なるストレスを生む可能性もあります。
まとめ
雨漏りが発生している場合、その原因が屋根だけではないかもしれない、ということをご理解いただけたと思います。つまり、調査や補修を依頼する業者は誰でも良いわけではありません。
「河井防水工業」は豊富な経験と深い知識をもとにした丁寧な調査で問題の原因を究明し、数多い施工方法の中から状況に合った選択で雨漏りの対策を行います。もしかして雨漏りが起こっているかも、そう思った時点で「河井防水工業」にご連絡ください。